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研究室について

信州大学教育学部佐藤研究室は,信州大学教育学部 学校教育教員養成課程 現代教育コース ICT活用教育ユニットの教員である佐藤和紀(さとう・かずのり)が主催・運営している教育工学を専門とする研究室・ゼミです。

この研究室・ゼミに参加したい場合,3通りがあります。希望する場合は,事前にご連絡ください。

 

  1. 教育学部:現代教育コースに所属した上で,2年次にICT活用教育ユニットに希望し,佐藤研究室を希望します。

  2. 教育学研究科(教職大学院)教職大学院を受験・入学した上で,佐藤の指導を希望します。学部を卒業し,将来教員を希望する方,学校の教員の方が対象となります。

  3. 総合人文社会科学研究科:総合人文社会科学研究科発達科学・認知科学・人間科学領域を受験・入学した上で,佐藤の指導を希望します。学部を卒業する予定の方,学校の教員および社会人の方

 

​なお,これまで教職大学院には3名の長野県公立小学校教諭を受け入れています。

活動内容

本ゼミでは,週1の対面,あるいはオンラインによるゼミ,それ以外の時間は複数のSNSを用途に応じて活用しながら,日常的な学びを共有しながら活動しています。また,大きく2つ(研究指導,学校現場への参画)の観点から活動内容を定めています。

1.研究指導


佐藤の専門は,教育工学です。

特に小学校の学習指導や,教育の情報化や情報教育,ICTを活用した授業,メディア社会に関する教育です。

多様なメディアからの情報が溢れる今日の教育の在るべき姿について考えます。具体的には,Society5.0と言われる時代に人々に求められる能力,例えば情報活用能力やメディア・リテラシーに関する教育などについて,刻々と発展するメディアの進展や児童生徒の発達段階と対応付けて検討していきます。これらを身に付けるための学習支援について,例えば授業設計,カリキュラム・デザイン,学習環境デザインなどの観点から検討していきます。

また,教育/学習を行うために,メディアを用いた支援がどのようにできるかについて考えます。具体的には,学校現場におけるICT活用やeラーニング,デジタル教科書/教材,AI人工知能の活用等の開発などについて,伝統的な教育メディアと最新のメディアの組み合わせ方や,それを活用する教師の「指導力」や,児童生徒の「学ぶスキル」「主体的な学び」「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実」などを検討していきます。

研究方法は「教育工学」という分野の研究方法論を基盤としています。​日本教育工学会,日本教育メディア学会,日本教育工学協会が主催する大会や研究会,セミナーへの参加や発表を通して,教師としての専門性を深めていきます。

2.学校現場への参画


佐藤は小学校教諭の経験がありますので,教員が基盤として必要な学級経営や教育技術といった資質・能力,授業を進めていくための学習指導の方法,教育方法も重要視しています。こうした観点から「教育の情報化×学校教育」という見方や考え方で研究を進めたり,学校への訪問による参観から学んだり,学校現場を支援したりしながら,学びを進めていきます。教育実習前後で,授業の見方・考え方は大きく変わりますから,授業の参観を強く薦めています。

3.民間企業との共同研究への参画


佐藤研究室の主たる研究対象は「教育の情報化」です。学校現場に導入されているICT機器はもちろん民間企業が開発しています。学校の先生や子どもたちが使いやすい製品やサービスを提供していくため,民間企業と連携・共同研究を行っており,その共同研究にも参画することもあります。

目指す学生像

学校現場の次の10年を担う人材の育成


経験ある教師や研究者でも,理論と実践を往還することは難しいことです。

しかし,学び続ける態度や習慣,理論と実践のいずれも重んじ,学会発表等の経験(学習歴)の蓄積によって,中堅となって地域や学校のリーダになる頃に理論と実践を往還できる教員を成長できるようになっていくものであろうと捉え,日々の学生指導に取り組んでいます。

学生の活動はソーシャルメディアで発信しています

佐藤研究室では,受験生や社会へ向けて,ソーシャルメディアでの発信を行っています。発信を通して,ソーシャルメディアでの発信のあり方も学んでいます。

インスタグラム(佐藤研究室)

​ブログ(佐藤個人)

​X(佐藤個人)

これまでに卒業した学生の進路・業績

91%の学生が都道府県および政令指定都市の教員採用試験を受験し,そのうちの72%が卒業後に公立小中学校の教諭として,学校現場で活躍しています。​また,そのうちの28%が教員採用試験に合格した上で卒業後に大学院へ進学し,修了後は教員となっていきます。

1.教員採用試験 合格実績(2025年3月現在:教員就職率91%,教員採用試験合格率88%)

  • 東京都公立小学校教諭(2名)

  • 東京都公立学校家庭科専科教諭(1名)

  • 茨城県公立小学校教諭(1名)

  • 静岡県公立小学校教諭(10名)

  • 静岡県公立中学校教諭(2名)

  • 静岡市公立小学校教諭(4名)

  • 浜松市公立小学校教諭(2名)

  • ​長野県公立小学校教諭(6名)

  • 長野県公立中学校教諭(1名)

  • 新潟県公立小学校教諭(1名)

  • 富山県公立小学校教諭(1名)

  • ​福井県公立小学校教諭(1名)

  • 愛知県公立小学校教諭(1名)

  • 岡山県公立小学校教諭(1名)

  • 愛媛県公立中学校教諭(1名)

2.大学院への進学(2025年3月現在:学部生からの大学院進学率29%)

  • 東北大学大学院 情報科学研究科 博士課程前期(1名)

  • 筑波大学 人間総合科学学術院 教育学学位プログラム(1名)

  • ​信州大学大学院 教育学研究科 高度教職実践専攻(4名)

  • 上越教育大学大学院 学校教育研究科 教育実践高度化専攻(2名)

  • 常葉大学大学院 初等教育高度実践研究科(1名)

 

3.大学院生の受け入れ

  • 総合人文社会科学研究科 心理学分野 発達科学・認知科学・人間科学領域

    • ​小学校教員​(1名)

  • ​教職大学院

    • 信州大学教育学部からの進学(4名)

    • 常葉大学教育学部からの進学(2名)

    • 長野県教育委員会からの現職教員派遣(3名)

4.学生の受賞・研究助成

  • 2022年  International Conference for Media in Education ICoME2022 Young Scholar Award

    • Wakana Tezuka, Kazunori Sato, Kiichiro Okubo, Yoshihiko Kubota, Tatsuya Horita, Mitsunori Yatsuka(2022)A Study on Critical Thinking on Biased Web Information among Sixth-Grade Elementary School Students in Japan. 

  • 2023年 日本デジタル教科書学会 第12回年次大会 若手優秀賞

    • 工藤綾乃,青柳咲紀,佐藤和紀(2023)GIGA スクール構想の学習環境における外国人児童に対する教師の個別指導・支援に関する予備的調査.

    • 中村瑠香,棚橋俊介,佐藤和紀(2023)小学校国語科のデジタル教科書における文章読み上げ機能の速度に対する児童の意識調査.

  • 2023年 信州大学教育学部 研究助成 Educational Challenge 2023

    • 若月陸央(2023)学生主体で学ぶ 令和の日本型教育に求められる教員の資質・能力

  • 2024年 日本教育工学会 2024年春季全国大会 学生セッション優秀発表賞

    • 若月陸央,齊藤陽花,佐藤和紀(2024)情報端末を活用した授業において自律性支援を志向する教師の教授行動の事例分析.

  • 2024年  International Conference for Media in Education ICoME2024 Young Scholar Award

    • Rentaro Horiuchi, Kazunori Sato(2024)Impact of Hidden Curriculum on Upper Elementary Students’ Information Literacy. 

    • Rio Wakatsuki, Kazunori Sato(2024)The Types and Purposes of ICT Use in Autonomy-Supportive Teachers’ Classes.

  • 2024年 公益財団法人 教科書研究センター 令和6年度 大学院生の教科書研究論文助成金
    • 齊藤陽花(2024)小中学校教科書における協働を促す支援に関する分析 

 

5.学生がファーストオーサーの査読付き論文

  1. 手塚和佳奈,佐藤和紀,三井一希,板垣翔大,泰山裕,堀田龍也(2021)日本教育メディア学会における学校教育を対象としたメディア・リテラシー教育の実践研究の整理からみる今後の実践課題.教育メディア研究,27(2):101−119

  2. 荒川詠美,三井一希,佐藤和紀(2021)小学校高学年を対象とした情報の読み取りの順序の検討.日本教育工学会論文誌,45(Suppl.):129-132

  3. 内田佳途,三井一希,浅井公太,棚橋俊介,佐藤和紀(2021)1人1台端末を導入後に必要となる学習規律の分類と指導の分析.日本教育工学会論文誌, 45(Suppl.):121-124

  4. 鈴木美森,佐藤和紀,三井一希,中川哲,山本朋弘,堀田龍也(2021)東京都プログラミング教育推進校の実践事例における学年・教科等・教材の関連性の検討.日本教育工学会論文誌,45(Suppl.):89-92

  5. 手塚和佳奈,佐藤和紀,堀田龍也,谷塚光典 (2022)写真を読み取る力の育成を目指した小学校第6学年児童向けの学習指導とその評価.日本教育工学会論文誌,46(Suppl.):89-92

  6. 小杉奏,佐藤和紀,三井一希,水谷年孝,望月覚子,堀田龍也(2022)小学校教師が生じさせている可能性のあるヒドゥン・カリキュラムと 担当学年の経験回数との関連.日本学級経営学会誌,5:13-20

  7. 手塚和佳奈,佐藤和紀,堀田龍也(2023)小学校高学年の児童の「メディア特性の理解」と「ウェブ情報に対する批判的思考」の関連の検討.教育メディア研究,30(1):55−69

  8. 滝沢雄太郎,佐藤和紀(2023)1人1台の情報端末を活用した授業におけるティーム・ティーチングが担任教員の教授知識に与える影響.日本教育工学会論文誌,47(Suppl.):109-112

  9. 手塚和佳奈,佐藤和紀,堀田龍也(2023)児童のWebから信頼できる情報を収集するための批判的思考の技能を育成する手立ての探索的検討.日本教育工学会論文誌,47(Suppl.):93-96

  10. 南條優,金松萌々花,若月陸央,佐藤和紀(2024)小学校高学年を対象としたマルチアングルの授業映像の視聴が学習方法のイメージに与える効果.教育メディア研究,31(1):29−42

  11. 伊藤真紀,佐藤和紀(2024)校内研修のチャット活用の実態調査と教師の自律的な行動を誘発する要因の検討.日本教育工学会論文誌,48(Suppl.):XX-XX

  12. 金松萌々花,南條優,織田裕二,佐藤和紀(2024)1人1台端末を活用した子供主体の授業における教師の教室内の位置と教育機能の分析.日本教育工学会論文誌,48(Suppl.):XX-XX

  13. 若月陸央,齊藤陽花,佐藤和紀(2024)情報端末を活用した個別最適な学びの実践に影響を及ぼす授業構成要因と教授知識の特徴—自律性支援を志向する小学校教師を対象にして.日本教育工学会論文誌,48(4):XX-XX

  14. 南條優,佐藤和紀(2024)映像を読み取る力の育成を目指した分析的視聴シートを児童が活用した際の効果の検証.日本教育工学会論文誌,48(Suppl.):XX-XX

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